豊かな自然にあふれた離島・采岐島――。その島には、“神隠しの入り江”と呼ばれる場所があった。とある事情で都会を離れ、采岐島の高校に進学した少年・月ヶ瀬和希は、ある初夏の日、“神隠しの入り江”で一人の少女が倒れているのを発見する。少女の名前は秋鹿七緒。1974年からきたという七緒は、和希とその場に居合わせた高津という男性に保護されることになる。七緒のことが気になり、それからたびたび放課後に彼女のもとを訪れるようになった和希。やがて和希は、七緒から驚きの言葉を聞かされるのだった――過去と現在が交わるとき、秘密を抱えた二人の未来が動き出す。