高校入学直後、初めて出会った同級生・葉山煌にそう声をかけられ戸惑う夏目誠。煌は幼少の頃から曽祖母より、一枚の花火の絵と共に「いつか必ず夏目誠と出会う。そしてお前のために絵を描いてくれるよ」と聞かされていたという。ひたむきな煌に惹かれ始めたことがきっかけとなり、中学時代に一度は辞めたはずの絵を再び描き始める誠だったが、思い通りにいかない日々に煌が信じる“夏目誠”と自分自身がどうしても重ならず、次第に煌とも距離ができ始めていくー。夏休みのある日、煌から突然の連絡で煌が引っ越すことを知った誠は、二人を繋いだ“花火の絵”の謎を調べるために、煌の引っ越し先で幼少期に住んでいたという長岡を訪れる。一緒に絵を調べるため煌と待ち合わせをしていた誠だが、そこに突然現れたのは言葉遣いも服装も今時ではない少女・ハルだった。誠は戸惑いつつもハルとともに、煌を探すため街中を訪ね歩く。その日は長岡花火の「白菊」が打ち上がる8月1日だった。花火の絵の秘密に迫るにつれて、煌がなぜ姿を消したのか次第に気づきはじめる誠たち。突然消えてしまった君と、突然現れた過去から来た君。そして、かつて交わされた大切な“ある約束”が込められていた一枚の花火の絵。徐々に重なっていく、過去と未来。運命に翻弄され限られた時間の中、それぞれにある選択を迫られてゆく――。