「京鹿子娘五人道成寺」物語
桜の花が咲く紀州の道成寺。鐘供養のために訪れた白拍子の花子が
艶やかな踊りを披露するうちに、みるみる形相が変わり、ついには蛇体となって姿を現す。
実は、花子は叶わぬ恋の恨みから僧安珍を焼き殺した清姫の亡霊だったのでした。
「二人椀久」物語
傾城松山太夫への恋しさのあまり気が狂ってしまった椀屋久兵衛は、
まどろむうちに恋焦がれていた松山に再会。
二人は連れ舞をし、しばしの逢瀬を楽しんだのも束の間松山が姿を消してしまい、
久兵衛はすべて幻だったと気づくのでした。