記憶には誰も知らない、深層世界があった。
その世界に潜入<レミニセンス>し、記憶を抜き取って、真実を暴けるのか―。
ルール1 潜入できる記憶は、対象者が五感で体験した世界すべて。
ルール2 同じ記憶に何度も入ると、対象者は記憶に呑み込まれ、現実に戻れなくなる。
ルール3 記憶から、事実と異なるものを植え付けると、対象者は脳に異常をきたす。
都市が海に沈み、水に支配された世界で、<記憶潜入(レミニセンス)エージェント>として暗躍するニックに、検察から仕事が舞い込む。
新興勢力のギャング組織の男が瀕死の姿で発見された。彼の記憶に潜入し、ギャングの正体と目的を掴めという依頼だ。
彼の記憶から映し出された、事件のカギを握る謎の女性メイを追って、多くの人々をレミニセンスするニック。
だが、膨大な記憶と映像に翻弄されたニックは、予測もしなかった陰謀へと巻き込まれていく―。