「鷺娘」
しんしんと雪が降る水辺の柳の下に、蛇の目傘を差した白無垢姿の娘がひとり佇んでいます。
娘は実は道ならぬ恋に悩む白鷺の精。一途な恋心を綴っていきますが、 いつしか白鷺の姿に戻った娘は、遂げられぬ恋に苦しみもがき、降りしきる雪の中息絶えるのでした――
「日高川入相花王」
人形浄瑠璃を歌舞伎舞踊化した「道成寺物」の作品で、人形振りでみせる趣向となっています。
恋する安珍を追って日高川の渡し場にたどり着く清姫ですが、船頭は川を渡してくれません。 安珍への嫉妬と恨みの激情を燃やす清姫はついに―。人形遣いを尾上菊之助が、船頭を市川九團次が勤めます。