女がほっとけないダメ男×人生の伴侶はお金のパワフル女
水と油のような二人による 嘘夫婦の企みがはじまる!?
戦後の混乱から復興へ向かう昭和のニッポン。
闇稼業で小金を稼いでいた文芸誌編集長の田島周二は、優柔不断なくせに、なぜか女にはめっぽうモテる。気づけば何人もの愛人を抱え、ほとほと困っていた。
そろそろまっとうに生きようと、愛人たちと別れる決心をしたものの、別れを切り出すのは至難の業。一計を案じた田島は、金にがめつく大食いの担ぎ屋・キヌ子に「嘘(にせ)の妻を演じてくれ」と頼み込む。そう、キヌ子は泥だらけの顔を洗えば誰もが振り返る女だったのだ!
男は女と別れるため、女は金のため―こうして、水と油のような二人による“嘘(にせ)夫婦”の企みが始まった。
没後70年を経てもなお人気の衰えない昭和の文豪・太宰治。彼の未完の遺作を、鬼才・ケラリーノ・サンドロヴィッチが独自の視点で完成させ、舞台で上演したのが2015年。
情けないのになぜかモテるダメ男・田島役に大泉洋、美貌を隠し我が道を生きるパワフル女・キヌ子には、舞台版で同役を当たり役とした小池栄子という最強キャストを得て、新たな魅力に満ちた人生喜劇映画として生まれ変わる。