台湾の名匠エドワード・ヤン 伝説の傑作が、25年ぶりに4Kレストア・デジタルリマスター、3時間56分版で蘇る。
光と闇で描く、愛と暴力の世界。エドワード・ヤンにようやく時代が追いついた。
1960年代初頭の台北。建国高校昼間部の受験に失敗して夜間部に通う小四(シャオスー)は不良グループ〝小公園“に属する王茂(ワンマオ)や飛機(フェイジー)らといつもつるんでいた。
小四はある日、怪我をした小明(シャオミン)という少女と保健室で知り合う。彼女は小公園のボス、ハニーの女で、ハニーは対立するグループ〝217”のボスと、小明を奪いあい、相手を殺して姿を消していた。ハニーの不在で統制力を失った小公園は、今では中山堂を管理する父親の権力を笠に着た滑頭(ホアトウ)が幅を利かせている。
小明への淡い恋心を抱く小四だったが、ハニーが突然戻ってきたことをきっかけにグループ同士の対立は激しさを増し、小四たちを巻き込んでいく・・・
「ヤンヤン 夏の想い出」で第53回カンヌ映画祭監督賞を受賞した、エドワード・ヤン。2007年の死から10年の時を経てスクリーンに蘇る。
1991年に発表され、第4回東京国際映画祭で審査員特別賞を受賞、ヤン監督の日本初公開作品として92年に劇場公開。以降25年DVD化もされず、幻の名作とされてきた。マーティン・スコセッシが激賞し、ウォン・カーウァイ、オリヴィエ・アサイヤスなど、世界中のアーティストに影響を与え、熱狂的な信奉者を生み出した本作が、完成時のバージョンである3時間56分版でプレミア上映。